新着情報 詳細
2024.11.15
第17回 現場ワークショップ 開催のお知らせ
第17回 現場ワークショップは、重要文化財日本煉瓦製造株式会社旧煉瓦製造施設(埼玉県深谷市)の修理工事現場を見学します。
【見どころ】
品質の良い煉瓦を大量に必要とした明治政府(臨時建築局)は、近代的な機械による煉瓦製造会社の設立を決定しましたが、財政的に官営としては難しかったため、製造した煉瓦を政府で買い上げることなどを条件に、民営での設立を有力者に働きかけました。
明治20年(1887)、当地出身の渋沢栄一を含む5名の連名で日本煉瓦製造会社(後に株式会社)を設立、埼玉県深谷市上敷免を工場建設地に決定しました。
当時最新のホフマン輪窯を導入し、最盛期には6基の窯が稼働して煉瓦を製造しました。
戦後、窯はそれまで主流であったホフマン輪窯からトンネル窯へと移行しますが、平成18年までの約120年間にわたり煉瓦製造会社として存続しました。
会社は、トンネル窯を建設する際、ホフマン輪窯としては最後に増設された六号窯を永久保存することにしました。その六号窯は、平成9年に旧事務所、旧変電室、備前渠鉄橋とともに重要文化財に指定されました。六号窯は明治40年の築造で、長さ56.5m、幅20.0m、高さ3.3mの煉瓦造、内部に18の焼成室を設け、窯詰め・予熱・焼成・冷却・窯出しの工程を繰り返し行いながら、煉瓦を製造するシステムになっています。
今回の現場ワークショップでは、深谷市様、(公財)文化財建造物保存技術協会様のご協力のもと、六号窯の煉瓦製造システムや、修理工事を行うなかで発見されたエレベータの遺構等を見学します。皆様のご参加をお待ちしております。